お客様事例志百家(しもや)
旬と鮮度と手作りで、
ハレの食を支える仕出し料理店

彩りが美しい、「志百家」の弁当
岩手県滝沢市の「志百家」は、“旬と鮮”を売り物に、手作りを大切にした多彩な料理の品揃えで、地域のハレの食を支える仕出し料理店です。丁寧な仕事を続ける環境を整えるべく、高性能な厨房機器の導入にも積極的で、このほど、中小企業庁の中小企業省力化投資補助金を活用して、コンビオーブン2台を最新式の機種に入れ替えました。補助金の中身にも触れながら、fujimak製品をご活用いただいている志百家の調理現場をご紹介します。
屋号の由来は
創業者の短歌
- 屋号の由来となった短歌に、志、百、家の3字が確認できます
盛岡市の北西部に位置する、岩手県滝沢市。盛岡市のベッドタウンとして栄え、稲作や野菜の栽培、酪農を主体とした近郊農業が盛んなこの街で、地元の人たちから根強い支持を得ている仕出し料理店が「志百家(しもや)」です。
家庭に集うさまざまな世代の人々が、いつまでも一緒に、ますます栄えるようにとの祈りを込めて、大切なお料理を作り、お届けする。これが私たちの志であり、お客様とのお約束であるー。1961年の創業時に創業者が詠んだこの短歌が、屋号「志百家」の由来です。
メニューの品揃えは実に多彩。普段使いの弁当はもちろんのこと、株式会社志百家の髙村和佳社長が「慶弔の料理は全部やっています」とお話しになるとおり、会食用弁当、折詰、半精進のお膳、寿司、皿盛りのオードブル、さらには1人前2万円(消費税別)の婚礼料理に至るまで、あらゆるおもてなしの場面で必要とされる料理を幅広く揃えています。冬期は、とらふぐの刺身も提供しているそうです。1日の提供食数は、少ない日でも500食、イベントなどがある日は3000食に及びます。「ありがたいことに、リピーターのお客様がたくさんいらっしゃいます」(髙村社長)。

- 衛生的な環境で、丁寧に、手早く、おかずを盛り付けていきます

- 髙村和佳社長。地元の調理師会の副会長もお務めです
多くの人が会食の料理に志百家を選ぶ理由は、あらゆる会食需要に応えられる品揃えの豊富さだけではありません。「当社で提供している料理の売り物は“旬と鮮”。食材の旬と鮮度にこだわった料理を、手作りを大切にしてお届けしています」(髙村社長)。ハレの場において、テーブルに並ぶ料理は、それを提供する側が「失礼のないように」「喜んでいただきたい」などと気を遣い、招かれた人たちが楽しみにしている、おもてなしの主役の一つです。季節感が感じられ、丁寧に彩りよく盛り付けられた、味の良い志百家の料理がこうした期待に応えているからこそ、「間違いなかった。次も志百家にお願いしよう」というリピーターの獲得につながっています。
高性能な厨房機器をいち早く導入し、
多品種調理に対応
仕出しは、休日など、ピーク時に多品種の注文が舞い込む特性がある業種です。手作りにこだわりながら、バラエティに富んだ料理を決められた時間までに作るのは簡単なことではありません。そこで志百家では、調理の効率化に有効な、高性能の厨房機器をいち早く導入してこられました。
例えば、ピーク時の厨房では、「茹でる」「炒める」「焼く」「揚げる」のほか、圧力調理もできるバリオ 大容量パン(発売当時の製品名は、バリオクッキングセンター)がフル稼働しています。「これは優れもので、非常に重宝しています。多品種のオーダーが入ってくるのですが、熱の立ち上がりが早く、パンの清掃も簡単なので、スピーディーに対応できます。ローストポークなどの低温調理にも使っていますよ」と髙村社長はおっしゃいます。

- バリオ 大容量パン。10年選手とは思えないほど、きれいにお使いです
志百家では、コンビオーブンも長年お使いいただいています。2025年3月には、そのコンビオーブン2台を、最新式の「iCombi Pro」に入れ替えました。センサの相互作用や、アクティブな除湿、対流が最適化された庫内形状、高品質なファンホイールなどの採用によって調理時間が短縮され、生産性の向上などが可能となる機器です。「大量調理では、食材の鮮度を落とさないように調理すること、そして、加熱ではすべてのポーションに均一に火入れをすることが重要です。この機種は庫内温度の立ち上がりが早く、レスポンスが良い。『性能が全然違う。すごくいい』と、現場の調理人たちからも好評です」(髙村社長)。
中小企業省力化
投資補助金を活用
志百家は、この2台のiCombi Proを、中小企業庁の中小企業省力化投資補助金を活用して導入なさいました。この補助金は中小企業等の付加価値額向上や生産性向上をサポートすることなどを目的に設けられた補助金で、省力化に効果的な汎用製品を補助金の公式カタログから選択して申請する「カタログ注文型」と、オーダーメイド性のある設備やシステムを導入可能な「一般型」の2種類があります。
志百家が利用したカタログ注文型の場合、宿泊業、飲食サービス業、小売業、製造業を対象とした省力化機器としてfujimakのスチームコンベクションオーブン22機種が補助対象製品となっています。販売事業者(fujimak製品の場合は、株式会社フジマック)と共同で申請をすることによって、従業員数5名以下の企業で200万円、6~20名の企業なら500万円、21名以上の企業であれば1000万円を上限として※、2分の1以下の割合で、製品本体とその導入経費について補助が出ます。
「現在は、当社で人材を募集すると応募があります。でも、日本各地で起きている人手不足の波は、いずれ当社にも訪れるはずです。手作りを大切にするからこそ、機械によって高められる生産性は高めておきたいと考え、経年劣化が進んでいたコンビオーブンの入れ替えに踏み切りました。実際に生産性も上がりましたし、補助金の活用によって導入費用も軽減されました」と髙村社長はおっしゃいます。
※いずれも、賃上げ要件を達成した場合、上限額が5割増えます。その他、申請には各種要件がありますので、詳細はfujimakの営業担当者にご相談ください。

- 髙村社長。コンビオーブンについては、特に庫内温度の立ち上がりの早さと調理の均一性にご満足いただいています
温度管理システムで
自動計測・記録し、安心
志百家では、これまでご紹介した加熱機器に加え、冷蔵・冷凍庫など、幅広くfujimak製品をご愛用いただいています。機器の庫内・食材温度や、厨房内の温度を記録し、一元管理するシステム「キッチンリンク・クラウド」も、HACCPの義務化に対応して導入済みです。「私自身、情報システムにはあまり明るくないのですが、食材や厨房の温度をきちんと監視し、記録できているのは、やはり安心です」(髙村社長)。


- 庫内温度を測定し、情報を親機に送る、キッチンリンク・クラウドの子機(上左)と、親機(下右)
最後にfujimak担当者の対応についてのご評価を髙村社長にお伺いしたところ、「“100点超え”です」と即答をいただきました。「十分に対応いただいています。当社の担当は、変にかしこまらず、フランクに話せる。これが魅力ですね。調理師会の会員でも、担当者の人柄を気に入ってfujimak製品を導入したという人がいます」(髙村社長)。志百家のリピーターがさらに増えるよう、日ごろの対応になお一層気を引き締めて臨まなければいけないと背筋が伸びた、ありがたいお言葉でした。

- 髙村社長はご自身も調理の現場に立っておられます
関連製品・サービス

企業名 | 株式会社志百家 |
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所在地 | 岩手県滝沢市土沢442 |
電話 | 019-699-3366 |
Webサイト | https://simoya.jp/ |